クレジットカードの正体とは!!

■クレジットカードの始まり

クレジットカードの始まりは、1950年に「アメリカの実業家であるフランク・マクマナラがニューヨークのレストランで食事をした時に財布を忘れ、財布を家族に届けてさせたことをきっかけに食事を後払いで可能とする仕組みを思いつき『ダイナースクラブ』を設立したとされる話が有名でですが、実はもう少し遡る20世紀初め頃からだと考えられます。

20世紀初め頃と言えば、日本では明治時代ですが、このころのアメリカは大衆消費社会が繁栄し、その基幹を構成する、お金、輸送、通信といった種類の産業において後払いで利用できるサービスが次々登場していました。

仕組み的には、現在のクレジットカードとほぼ変わらないのですが、当時はレンタカー会社の後払いカードとか、レストランでの食事の後払いといったような現代の飲み屋のツケのようなサービスでした。そして、利用者は、主に富裕層です。

■なぜクレジットカードを使うの?

基本的に、クレジットカード利用の発想は、利用代金は口座に存在し、都度決済の煩わしさを回避することと現金の持ち歩きの危険リスクを無くすというものでした。この感覚は、現在の先進キャシュレス国の北欧やイギリス、新興国の中国などでは、デビットカードの利用率が高いという現状から、当初の発想が引き継がれたサービスと感じます。

一方、アメリカ、韓国、日本などでは、クレジットカードを分割支払いサービスと捉える層が多く、リボカードカードが多いのが特徴ですが、多重債務の社会問題を引き起こす要因の一つになっています

口座にお金がないのに、収入の見込みで消費活動をするというスタイルは、何とも生産性のない考え方ですね。

この考え方は、分割支払いの完済期間が長ければ長いほど借金をしているという感覚を希薄にさせる危険な一面を持っています。

さらには、クレジット枠があたかも銀行の預金残高のような錯覚を起こさせる、一種の病的な精神状態とも取れる最悪なケースにも発展しかねません。

■クレジットカードの変化

アメリカ・韓国は、デビットカードへ

アメリカ、韓国では、2007年のサブプライム問題、2008年のリーマンショックを境としてこのクレジットカードの使われ方を本来の健全な使われ方に戻すため、急速にデビットカードの利用を勧めています。


日本は、水面下でサラ金業者と銀行の業務提携が進む

その一方で日本では、金融庁が2010年6月から貸付総額を年収の3分の1までに制限及び上限金利の引き下げを行う総量規制の導入という改正賃金業法の完全施行を機会に、これまでサラ金と呼ばれて久しい大手の消費者金融会社は、次々と銀行と業務提携を行いました。

この業務提携は、消費者金融会社が改正賃金業法の適用外である銀行のカードローンの保証会社となることで銀行側の貸し倒れリスクがゼロになり、消費者金融会社側は、過払い金請求に対応するための資金調達先として銀行から融資を取り付けるといったwin-winの関係です。

銀行窓口で口座を開く時に銀行の窓口担当者が”使わなくても良いので、何かあった場合の安心のために是非カードローンの契約はいかがでしょうか。”とカードローンを勧め、カードローンを利用した場合の貸し倒れリスクは、銀行はゼロで消費者金融会社に任せるといった状況が今日の日本の実情です。

カードの会社が次々変わる?

このような構図は、クレジットカードのキャッシングでも同じことが言える場合が多いです。

同じような形態として、クレジットカードの発行会社自体が無くなり、自動的に消費者金融会社系のクレジットカードに変わってしまっていたという場合もあります。

私が持っているクレジットカード3枚のうち2枚はこのケースで実質的に消費者金融系に変わっていました。

一つは、イオンがマイカルだった時代に作った、マイカルマスターカードで流通系のマスターカードで年会費が無料だったので主に食料品購入用にしていました。

2000年にマイカルが経営破綻し2005年に名称がマイカルカードからP-Oneカードに変更となり、発行会社もマイカルから三洋信販を経てプロミスの子会社となっていました。

もう1枚は、スポーツクラブに通っていた時に入会時に引き落とし用の指定クレジットカードを作らされたもので、ミリオンマスターだったのですが2002年のUFJカードへの統合を経て2005年に日本信販に吸収合併され、現在三菱UFJニコスカードになっています。

保証会社は、現在はアコムになっています。

まぁ、クレジットカードの発行会社や保証会社がどこになろうが、毎月払うものをきちんと払っていればどうと言うことはないのですが、キャッシングやリボ払いをやむを得なく使用する場合には、利息の利率には注意が必要です。

■まとめ

クレジットカードは、利用方法の考え方次第で人生を豊かにも超貧困にもする使う人が試されるものです。決してクレジット枠の金額のものが無尽蔵に手に入れられる魔法のアイテムではありません。

これからは、好む好まざるに関わらず私たちは、キャッシュレス社会の中で生活していかなくてはとても生活しづらくなっていると思うので、できれば中学校くらいから、学校でキャッシュレスリテラシーを学ぶ機会があればいいのになぁと常々感じます。

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